欧州が注目されています。3つ注目点があります。
①欧州議会選挙
②ECBのQE2
③ウクライナ問題(地政学的リスク)
日本のマネタリーベースを5月データに更新しました。
黒田QEの進捗度が確認できます。
金利激変が発生し、大荒れ相場のきっかけとなりましたが、
QEの影響はどう波及するのかに注意していくつもりです。
本日、日銀発表にもとづき、マネタリーベースデータを更新しました。
「フォローアップデータ集・日本経済」に掲載
黒田日銀スタート月です。宣言通りにQEを進めていくことが確認できました。
この増加ペースを維持していくと思われます。QEの効果はFRBが実証済み
ですが、やり方が大幅に違います。違いによる影響を考慮する必要が
あるでしょう。
CPI(消費者物価指数)2013年1月が総務省から 3/1公表されました。
CPI総合 :前年同月比0.3%下落
CPIコア 生鮮食品除く :前年同月比0.2%下落
CPIコアコア 酒類以外の食品とエネルギー除く :前年同月比0.7%下落
でした。コアコアCPI が前年同月比マイナスとなっており、デフレが継続していることが
判ります。
日銀が金融緩和強化を宣言したのは去年の2月中旬ですが、 実際にマネタリーベースが
前年同月比プラスになった のは去年の5月です。
そこから8カ月しか経過していないため、デフレ脱却に 至っていないのは仕方がない
ところでしょう。通常、1~2年程度のタイム ラグがありますから。
おそらく、今年の夏以降からプラスに転じると見ています。
次期日銀総裁候補の黒田氏は更に金融緩和を強化すると言って います。実際に行動が
伴うならば、来年後半にデフレ脱却する可能性があるでしょう。
ただし、金融緩和のみでコアコアCPIはなかなか上昇しないでしょう。実体経済にマネーが
浸透せず過剰流動性を引き起こすからです。
金融緩和とともに実体経済にマネーが回っていくような工夫が必要です。
シナリオとしていくつかのケースを考えて対応を考えておくべきだと思います。
1)CPIコアコアを上昇させることができず、過剰流動性による商品インフレを引き起こす
2)デフレ脱却に成功してCPIコアコア2%上昇を達成する
3)デフレ脱却は成功してCPIコアコア2%上昇を達成するが、やりすぎて過剰流動性
による商品インフレが発生する
財政出動がうまくいかずに緩和マネーが金融市場で悪影響を及ぼすのがケース1、
財政出動もうまくいって実体経済に緩和マネーが回っていくのがケース2、
財政出動はうまくいったが、匙加減をうまく調節できず、やりすぎるのがケース3
という想定です。