休むも相場(FEDの金融引き締めへの対応)

現在起こっている事は、FEDの金融引き締めによる
世界的なドル流動性の縮小です。
FEDは金融市場から少しずつ(毎月500億ドルのペース)
ドルを吸収しています。

ジワジワと減っているので、金融市場はリスクの高い市場
(新興国、経常赤字国など)から徐々に崩れています。

一方、米国市場は堅調で、日経平均もさほど下落していません。
そのため、代表的な指数しか見ていない投資家は、危機感が
薄いようです。
このまま行くと、気が付いた時には、対応が間に合わなくなる
恐れがありそうです。

過去の実績では、FEDは米国本体に影響が及ぶまで対応しません。
そのため、他国の金融市場が深刻な状態に陥っても、FEDの
金融引き締めは継続すると予想しています。

FEDの金融引き締めが継続中は、ベアマーケットが続くと考えています。
本来なら上げる材料でも、ポジティブな反応は短期間で終わり、
それに対して、下げ材料に対するネガティブな反応は長期間続き、
かつ、影響が大きくなると考えています。

ベアマーケットでは、

「休むも相場」

がピッタリする格言です。
悪戦苦闘しても、買いで利益を上げるのが非常に難しいのですから、
無駄な努力はやめて休もうということです。
守りを固めて、時期が来るまで待つということで、格言いわく、

「待つのも相場」

ともあります。

秋の第二陣

米国株式が下落の第二陣へ入りました。
ここから利上げを織り込むまで調整する可能性がありそうです。

日本株もそれに引っ張られそうです。
東証1部の騰落レシオ25がまだ過熱圏にあるので、買い場は
もう少し先だと見ています。
しかし、そろそろ動く準備をする頃合いでしょう。

株価と実体経済

米国のテーパリングが終了後、FRBの金利引き上げが話題に
上りますが、なかなか引き上げられません。

金融引き締めをやった場合は米国の株価は大幅に調整する
と考えています。
金利引き締めをやらなくても、株価は調整するはずです。
米国株はバブルになっているのでそれが道理だと思います。
それを避けたいというのがFRBの意向でしょう。

実体経済が株価のレベルまで良くなると、株価は下支えされて
落ちません。

しかし、実体経済が現在のような状況のままで、金融緩和政策
による下支えがなくなると、株価は実体経済のレベルまで
下がります。

私はリアリストなので、後者のシナリオの確率が高いと考えて
行動します。

日本株の上昇は大型株、中小型は蚊帳の外

10月の安値から3月の高値までの株価の動きを見ると、

日経平均 14,529.03円→ 19,557.17円 +5028円(34.6%上昇)
TOPIX    1,177.22 → 1,585.84    +408.62(34.7%上昇)
東証2部   3,868.73 → 4,719.28    +850.55(22.0%上昇)
JASDAQ    95.32 →  110.19    +14.87(15.6%上昇)
マザーズ    812.58 →  882.93   +70.35( 8.7%上昇) 12月高値で3月まで下落

圧倒的に日経銘柄と大型株が上げ、中小型株と新興市場株(特にマザーズ)は蚊帳の外というのが相場の流れでした。大型株を保有していたか否かでくっきりと明暗が分かれました。

相場の過熱を指摘する記事がありますが、おそらく売買をせず、日経平均を眺めている人の感想でしょう。実際には全面高ではなく、一部の過熱であって、全体は妙に冷めているというのが実感です。

これを相場のエネルギーが残っていると見るか、既にエネルギーが枯渇しかけていると
見るかで真逆の判断になります。

会社説明会について

数字的なものは決算短信、四半期報告書などの分析で調べられます。
しかし、経営者がどう考えているのか、今後の業績に自信を持っているか、
どんな人が買っているのかといった感覚的な情報は、説明会に実際に
行かないと判りません。
こういった感覚的なものは大切にしています。
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