9月のFOMCで米国のQE3縮小が見送られた。債務上限枠拡大を巡る
大統領と下院共和党の対立で米国政府債務のデフォルト懸念が起こっている。
この混乱の最中にQE3縮小は相場へのダメージが大きすぎることもあった
ようだ。
次期FRB議長がQE肯定派のイエレン副議長で決まったことを考えると、
QE3はかなり延長される可能性が出てきたと思う。
そうなると、債務デフォルトが決着すると、過剰流動性が継続するため、
金融相場が続くだろう。それはバブル化の危険がある。
実体経済の回復が緩慢な状態で、過剰流動性が続くと、金融商品の
価格は需給状態とかい離してくる。つまり、バブル化だ。
雇用・所得は低迷しているにもかかわらず、過剰流動性による価格上昇
が実体経済にも波及すると、スタグフレーションとなる可能性がある。
そこに至ってから引き締めると非常に怖い。
本来は、QE3で支えている間に財政出動して景気回復を加速させる
べきだったのだと思う。QE3縮小前に雇用・所得が回復し、不良債権の
処理が進んでいることがベストのシナリオだったはずだ。