FRBは次の段階へ

昨日のFOMCで100億ドルの縮小継続を決定しました。

イエレン議長の記者会見の内容を見ると、失業率 6.5%という
単純な数値目標をやめ、雇用の内容に ついても見ていくこと
になるそうです。

例えば、なかなか仕事が見つからないで求職活動を
断念する人が増加し、労働参加率が低下すると、
雇用環境が悪化したにもかかわらず失業率が
低下 します。

雇用環境が回復し始めると、就職を断念していた人たちが
就職活動を再開し、労働参加率が上昇し、雇用環境が良く
なっっているにもかかわらず、逆に失業率は上昇する現象が
起こります。

つまり、失業率だけでなく、労働参加率なども合わせて
総合的 に雇用環境を見ていく必要があるわけです。

実際、リーマンショック以後、失業率が低下して きましたが、
労働参加率を含めてみると、横這いに 近いのが実情でした。

また、金利引き上げについても言及されました。
労働市場を含む経済情勢を見るというのが前提条件ですが、
QE縮小 から6か月単位で検討するとの記者質問に答えて
います。

この内容を見ると、米国経済はゆっくりですが回復基調を
継続しており、このペースが 維持できれば、

・QE終了・・・・・・・・・・・・今年の秋
・金利引き上げ開始・・・来年の春

ということになりそうです。QE終了時期だけでなく、
金利引き上げが見えてきて、正常化へ向け、次の 段階へ
進み始めたという印象を持ちました。

通貨供給量が減少して金利が上がるという事は ドル高
要因です。ただし、ウクライナ情勢という不確定要因が
あります。

地政学的に重要な地域であるウクライナの緊張が
高まると、リスクオフで円高に振れるため、難しい局面が
続きます。

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